悲しい出来事

Category : 雑記
最初にお断りしておくと
この話はダウンタウンには関係がない。


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ボクは先週末、テニスの大会に出ていた。
金曜夜の試合に勝ち、次に進む事ができた。

土曜日は夕方からの試合で
試合時間の少し前に会場につき
到着している事を受付で伝えて時間を待っていた。

途中、トイレに行き戻ってくると受付に
ボクよりも遥かに背が高く、体格もいい、
いかにもテニスをやり込んでそうな人が立っていた。
友人がその人がボクの相手だと教えてくれた。

ほどなく時間を迎え2人コートへと向かい
試合前のウォームアップから始めた。

通常、長くは無いものの5分程度はウォームアップする。
にも係らず彼は早めに切り上げた。

ウォームアップ、そして試合が始まると
実力差に大きな差はなく
その試合が長くなる予想が簡単についた。

テニスはポイントやゲーム間に少し時間がある。
正式にはその時間にもそれぞれ制限があるが
一般の大会ではそこまで厳しく計るわけではない。

その時間の取り方も
自分のペースをつくる為に上手く使う必要がある。
もちろんあがった息を落ち着けたり
時にはわざと時間をたっぷりとって
相手の流れやリズムを狂わせる事に使ったり。

彼はポイント間を妙に長めに取る人だった。

ボクは1セット目をタイブレーク(6ゲームオール)の
6-8 で取られてしまい、その時点で1時間を超えていた。

2セット目も長めのポイントが続いている中
どうにかボクが大きくリードを取る事ができ
2セット目は取り返せると変な余裕を持ってしまった。
それでボクの気が緩んだのか、
そこからすかさず彼にそのリードを縮められた。

余計な余裕を出したと反省し
ここからちゃんとシメて行かないと
と思い次のポイントの体制に立った。
そして相手の方を観た。

その時、彼は地面に膝をつき四つん這いになった。
長い試合とはいえ、ストレッチングにしてはおかしい。
そう肌で感じた瞬間、彼はそのまま顔から倒れ込んだ。

大声で助けを求めながら彼のところへ走りより
驚きでどうして良いか判らない中
うつぶせになっている彼を仰向けにした。

息は何とかしているものの
壊れたサングラスから覗く彼の目は開いたまま
周りの呼びかけには反応しなかった。

すぐに駆けつけた係員が911に連絡し
そのまま電話の指示に従い心臓マッサージを始めた。
救急隊員が駆けつけるまで
マッサージは続き、周りは皆、彼の名前を呼び続けた。
とぎれとぎれではあったが息はなんとか続いてた。

残念なことに彼は一人で試合に来ていて
周りに知り合いや家族は居なかった。

10分程経っただろうか、救急隊員が到着し、
コートの上で応急処置を始めた。
ボクは彼らが到着した事で少し安心し
これでどうにかなるだろうと思った。
応急処置の後、彼は病院に搬送されて行った。

ボクは不本意な形で試合の勝者になった。
テニスの大会はトーナメントだ。
次の試合が容赦なく待っている。

本来その日にもう1試合あるのだが
大会主催者の配慮で次の日にまわしてくれた。


ーーーーーーーーーーーーーー


次の試合、残念ながらボクは完敗した。


試合後に荷物を置きに車へ向かったとき
係員がボクに、すっと近づいた。

その瞬間、出るだろう彼の言葉が判った。


He didn't make it.




続・悲しい出来事


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最初にお断りしておくとこの話はダウンタウンには関係がない。ーーーーーーーーーーーーーーボクは先週末、テニスの大会に出ていた。金曜夜の試合に勝ち、次に進む事ができた。土曜日は夕方からの試合で試合時間の少し前に会場につき到着している事を受付で伝えて時間を待...
 
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プロフィール

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Author:イサム
1996年に東京からLAに移り、2008年より現在までダウンタウンアーツディストリクト在住。幼少のNYを含めてアメリカ生活約25年。建築デザインの事務所をしています。
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